弊社代表の真下彰宏が京都新聞洛西版のコラムを執筆しております。
今回は、大阪万博にまつわるお話です。
乙訓地域と大阪万博のつながりとは??
「竹でおもてなし」
2025年大阪・関西万博は、2005年に開催された愛・地球博に続き、20年ぶりに日本で開催される国際博覧会です。開催まであと数ヶ月となりました。万博では毎回最新の技術がお披露目されるなど注目度の高い世界的なイベントです。
そんなイベントが近隣で行われるのに、万博なんて関係ないと思ってはいないですか?
もしかすると、乙訓地域にとっては「関係ない事」では無いのかもしれません。
大阪万博が開催される2025年は国連が掲げる「SDGs(持続可能な開発目標)」達成の目標年である2030年まで残り5年となり、実現に向けた取り組みを加速するのに極めて重要な年です。
この大阪万博では環境に配慮した取り組みも多く見られる事になるでしょう。
このSDGsと親和性が高いのが“竹”です。竹は生えてから3ヶ月ほどで一人前の大きさまで成長します。天然素材でここまで早く成長するものは他にありません。この成長の早さからプラスチックの代わりになる素材として世界的に注目されています。
日本では遠い昔から竹が当たり前に使われていますが、私達は竹の素晴らしさにまだ気付いていないのかもしれません。
私が海外へ出向いていつも感じることとして、竹はアジア圏では珍しくない素材ではあるのですが、外国人から見る日本の竹がそれ以外の地域の竹と比べて少し印象が違うようです。それは、日本の茶道や華道などの文化が海外でも認知されている事に繋がると思います。それらの文化が認知されるに連れて、その道具にたくさん使われている“竹”は、竹=日本と言うイメージを外国人に与えたのではないかと考えています。
故に大阪万博では“竹”が注目される事は間違いないと思いますが、竹といえば乙訓地域。そうです、私達の身近にある竹は大阪万博期間中には多くの注目を集める事になると思います。乙訓が世界中から注目されるまたとないチャンスが訪れようとしているのかもしれません。乙訓地域にはたけのこや竹林など竹を感じられる場所が近くにたくさんあります。
この機会にそれぞれが出来る「竹でおもてなし」をしてみてはいかがでしょうか?
(京都新聞洛西版2024.11.26)
【真下彰宏プロフィール】
長岡銘竹株式会社代表取締役
竹工芸 竹垣職人
京もの認定工芸士
1977年横浜生まれ。5歳の頃に京都府長岡京市へ移り住み、「竹」と身近に育つ。
京都伝統工芸専門校で竹工芸を学び、卒業後1998年に長岡銘竹株式会社に入社。入社以来、師である三島一郎(京の名工)に師事し、竹垣製作に従事する。主な仕事に、桂離宮、京都迎賓館、平安神宮、松花堂庭園などがある。
2015年3月、京都府知事より、「京もの認定工芸士」に認定される。
2016年から、アメリカやイタリアで竹垣の製作実演やワークショップをし、海外での竹工芸の普及を目指している。
2020年コロナ禍では、新しいデザインの竹垣の制作、竹林整備活動や竹あかり、SDGsで繋がるアドベンチャーワールドとの商品開発、メディア出演など、竹の魅力を国内に伝える活動に力を注いでいる。
2021年に代表取締役に就任する。
Akihiro Mashimo
Bamboo fence craftsman
Akihiro Mashimo was born in 1977 in Yokohama. He moved to Nagaokakyo City in Kyoto at the age of five, where he grew up around bamboo. He learned bamboo craftwork at the Traditional Arts School of Kyoto and then entered Nagaokameichiku Co., Ltd. in 1998 after his graduation. Afterwards, he studied under his teacher Ichiro Mishima (a recipient of the Kyoto Prefecture Traditional Industry Excellent Craftsman Award) and made bamboo fences. His major works are found at the Katsura Imperial Villa, Kyoto State Guest House, and Heian Jingu Shrine. He was recognized as a Certied Kyoto Traditional Products Craftsman by the governor of Kyoto Prefecture in March 2015.
経歴
2013年 バンブーデザインコンペ 奨励賞
2014年 竹工芸公募展in京都2014 京都市産業技術研究所長賞
2015年 竹工芸公募展in京都2015 佳賞
2015年 京都府知事より「京もの認定工芸士」に認定される。
2016年 バンブーデザインコンペ 奨励賞
2016年 米国イリノイ州ロックフォードのアンダーソン日本庭園のJapanese Festivalに参加し、竹垣製作実演をする。
2017年 米国イリノイ州ロックフォードのアンダーソン日本庭園で、竹垣を製作する。Japanese Festivalに参加し、竹垣製作実演をする。
2017年 イタリア・ローマでギャラリー「DOOZO」にて竹垣製作実演・講演・ワークショップをする。
2018年 米国ミズーリ州セントルイスのミズーリ植物園で、竹垣を製作する。Japanese Festivalに参加し、竹垣製作実演をする。(3日間で2万人が来場する米国でも有数のフェス)
2018年 地元、京都府長岡京市のイルミネーションイベントで竹のオブジェ製作に携わる
2019年 米国フロリダ州モリカミ庭園で、竹垣を製作する。また、講演やワークショップ、竹垣製作実演をする。
2019年 イタリア・ローマでギャラリー「DOOZO」にて竹垣製作実演・講演・ワークショップをする。
2019年 竹とSDGsの関係を世の中に発信するために「竹のQRコード」の販売を開始する。
2019年 地元、京都府長岡京市のイルミネーションイベントで竹のオブジェ製作に携わる。
2020年4月 NHK WORLD-JAPANで国外向けに紹介される。
https://www3.nhk.or.jp/nhkworld/en/ondemand/video/2029134/
(NHK WORLD-JAPAN Core Kyoto On Demand)
2020年 全国一斉点灯の竹あかり「みんなの想火」の京都の立ち上げメンバーとして放置竹林の竹を使った竹あかりの製作を始める。
2020年 学生と地元の企業とコラボし、モダンなデザインの竹垣を手がける。
2020年 地元、京都府長岡京市のイルミネーションイベントで竹のオブジェ製作に携わる。
2020年 アドベンチャーワールドのSDGsの活動に共感し、パンダの食べ残しの竹を使った製品の販売を開始する。
2021年1月 NHK京都放送局にて活動を紹介される。
https://www.nhk.or.jp/kyoto-blog/kyocolle/442826.html
2021年3月 KBS京都放送局にて活動を紹介される。
2021年4月 京都新聞でコラムの連載がスタートされる。
2021年7月 NHK京都放送局にて活動を紹介される。
2021年9月 KBS京都放送局にて活動を紹介される。
UNIQLOとのコラボ企画で工芸を学ぶ学生と商品を制作する。
2021年11月 長岡銘竹株式会社の代表取締役に就任
2021年11月 京都府亀岡市のイルミネーションイベントで竹のオブジェ製作に携わる。
2021年12月 地元、京都府長岡京市のイルミネーションイベントで竹のオブジェ製作に携わる。
2022年5月 MBS毎日放送「京都知新」で特集で活動を紹介される。
2022年8月 京都駅ビルで竹あかりイベントを開催する。
2022年12月 竹工芸の展示品評会において4つの賞を受賞!
2023年1月 朝日放送「ほな行こCar!」にて活動を紹介される。
2023年3月 MBS毎日放送「Catch!」にて活動を紹介される。
2023年12月 竹工芸の展示品評会において2年連続で4賞を受賞!
2024年6月 米国フロリダ州モリカミ庭園で、竹あかりのエキシビジョンを開催する。