黒文字とは・・・クロモジや黒もじと表記することもあります。黒文字はクスノキ科の落葉低木。その枝は高級妻楊枝の材料としてよく知られています。
黒文字垣は、竹垣の中の竹枝穂垣の作り方と似ていて、竹枝に変わる高級の材料として黒文字を用い、竹垣のライインナップでも黒文字は高級品として扱われております。
1、黒文字の枝を一本一本はさみで切り、まがった枝を火であぶりながら矯正し、真っ直ぐな黒文字の枝をつくります。(写真中央)
その後、柱になる竹に黒文字の穂を下巻きしていきます。(写真左側)
point! 黒文字の垣は、枝の矯正に長い時間をかけることで、仕上がりに明らかな差が出てきます。
2、下巻きした柱に、真っ直ぐに矯正した黒文字を巻きつけ、銅線で固定します。
枠組みの際に必要な穴はあらかじめ印をし、開けてあります。
point! 枝はだんだんと細くなり、上へ行くほど、隙間が出てきます。隙間が開くたびに黒文字の枝を差し込み、太さや隙間を調整しながら真っ直ぐな柱をつくります。
3、あらかじめ開けておいた穴に木を差し込み、必要な寸法で枠を組みます。
4、本体部分にも、黒文字の枝を貼っていきます。間には、黒文字の穂を敷きつめ、両面貼ります。
point! 柱と同様に、隙間が開くたびに黒文字の枝を差し込み、隙間を調整しながらまっすぐに見えるように貼ります。
5、“振り止め”と呼ばれる穂の広がりを抑えるものを上部に銅線で固定します。
6、青竹で“押さえ”をし、上部の穂を切り揃えると黒文字垣(袖垣)の完成です。
今回は、幅の狭い袖垣でしたが、お庭の大きさに応じて垣根の施工も可能です。