京都新聞コラムVol.16『竹活』2024.4.16 真下彰宏

 

弊社代表の真下彰宏が京都新聞洛西版のコラムを執筆しております。

4年目にはいりました。今年度もよろしくお願い致します。

今回は、「竹活」について。竹活とは、食べる・見る・知る・触る・作る・学ぶなどがあり、一言でいえば「竹を感じる」ことです。みなさんも竹活してみてください。

 

『竹活』

竹に触れる活動を竹活と呼んでいる。竹活とは、食べる・見る・知る・触る・作る・学ぶなどがあり、一言でいえば「竹を感じる」ことです。

4月に入り、旬の食材である筍を食された方も多いことでしょう。筍ご飯や天ぷらなどおいしい季節ですね!

このように筍を食することも竹活ですが、食べること以外にも近年、竹活をされる方が増えてきています。

今年に入りワークショップのご依頼がとても増えました。ワークショップとは体験型の学習講座のことです。ものづくり体験を通して知識を得る活動で、竹活の代表的なものです。今年実施したものだけで、竹垣・竹かご・竹あかり・竹箸の制作体験、竹製品の販売体験があります。

竹垣制作体験では、外国人のかたにお寺で竹垣を作る体験をしていただきました。大山崎町の離宮八幡宮には菅原道真が旅の途中に腰掛けた石があり、その石が引き立つように参加者のみなさんと竹垣を制作しました。竹垣に使う竹は、水で洗ってきれいにしてから、鉈で割って、側面をかるく削ります。寒い中での水仕事も初めて使う鉈の作業も、みなさん楽しそうに取り組んでいただいたのが印象的でした。

竹は木とは違い縦向きにしか繊維がありません。その繊維に沿って鉈を入れることで思いのほか簡単に竹を割ることが出来ます。ワークショップではこういった知識を学びながら実際に体験することで自分の経験として蓄積することが出来ます。

他にも乙訓地域を訪れたゲスト向きに地元の方の企画で竹箸削りワークショップを開催させていただきました。

竹はしなやかに曲がる上に軽いのが特徴です。竹の硬さや重さなどを感じながらご自分で作り上げたものを旅の思い出として持って帰れるのもワークショップの良いところですね!

竹活は乙訓地域以外でも盛んに行われています。今月は竹の世界大会が台湾で開催されます。台湾でも竹産業は盛んなので実際に見て触れることで文化や技術など色々と感じることができると思うとワクワクしています。私も竹活してきます!

(京都新聞洛西版20234.4.16)

【真下彰宏プロフィール】

長岡銘竹株式会社代表取締役
竹工芸 竹垣職人
京もの認定工芸士

1977年横浜生まれ。5歳の頃に京都府長岡京市へ移り住み、「竹」と身近に育つ。
京都伝統工芸専門校で竹工芸を学び、卒業後1998年に長岡銘竹株式会社に入社。入社以来、師である三島一郎(京の名工)に師事し、竹垣製作に従事する。主な仕事に、桂離宮、京都迎賓館、平安神宮、松花堂庭園などがある。
2015年3月、京都府知事より、「京もの認定工芸士」に認定される。
2016年から、アメリカやイタリアで竹垣の製作実演やワークショップをし、海外での竹工芸の普及を目指している。
2020年コロナ禍では、新しいデザインの竹垣の制作、竹林整備活動や竹あかり、SDGsで繋がるアドベンチャーワールドとの商品開発、メディア出演など、竹の魅力を国内に伝える活動に力を注いでいる。
2021年に代表取締役に就任する。

Akihiro Mashimo

Bamboo fence craftsman

Akihiro Mashimo was born in 1977 in Yokohama. He moved to Nagaokakyo City in Kyoto at the age of five, where he grew up around bamboo. He learned bamboo craftwork at the Traditional Arts School of Kyoto and then entered Nagaokameichiku Co., Ltd. in 1998 after his graduation. Afterwards, he studied under his teacher Ichiro Mishima (a recipient of the Kyoto Prefecture Traditional Industry Excellent Craftsman Award) and made bamboo fences. His major works are found at the Katsura Imperial Villa, Kyoto State Guest House, and Heian Jingu Shrine. He was recognized as a Certied Kyoto Traditional Products Craftsman by the governor of Kyoto Prefecture in March 2015.

経歴

2013年 バンブーデザインコンペ 奨励賞

2014年 竹工芸公募展in京都2014   京都市産業技術研究所長賞

2015年 竹工芸公募展in京都2015 佳賞

2015年 京都府知事より「京もの認定工芸士」に認定される。

2016年 バンブーデザインコンペ 奨励賞

2016年 米国イリノイ州ロックフォードのアンダーソン日本庭園のJapanese Festivalに参加し、竹垣製作実演をする。

2017    米国イリノイ州ロックフォードのアンダーソン日本庭園で、竹垣を製作する。Japanese Festivalに参加し、竹垣製作実演をする。

2017年 イタリア・ローマでギャラリー「DOOZO」にて竹垣製作実演・講演・ワークショップをする。

2018年 米国ミズーリ州セントルイスのミズーリ植物園で、竹垣を製作する。Japanese Festivalに参加し、竹垣製作実演をする。(3日間で2万人が来場する米国でも有数のフェス)

2018年 地元、京都府長岡京市のイルミネーションイベントで竹のオブジェ製作に携わる

2019年 米国フロリダ州モリカミ庭園で、竹垣を製作する。また、講演やワークショップ、竹垣製作実演をする。

2019年 イタリア・ローマでギャラリー「DOOZO」にて竹垣製作実演・講演・ワークショップをする。

2019年 竹とSDGsの関係を世の中に発信するために「竹のQRコード」の販売を開始する。

2019年 地元、京都府長岡京市のイルミネーションイベントで竹のオブジェ製作に携わる。

20204月 NHK WORLD-JAPANで国外向けに紹介される。

https://www3.nhk.or.jp/nhkworld/en/ondemand/video/2029134/

(NHK WORLD-JAPAN Core Kyoto  On Demand)

2020年 全国一斉点灯の竹あかり「みんなの想火」の京都の立ち上げメンバーとして放置竹林の竹を使った竹あかりの製作を始める。

2020年 学生と地元の企業とコラボし、モダンなデザインの竹垣を手がける。

2020年 地元、京都府長岡京市のイルミネーションイベントで竹のオブジェ製作に携わる。

2020年 アドベンチャーワールドのSDGsの活動に共感し、パンダの食べ残しの竹を使った製品の販売を開始する。

20211月 NHK京都放送局にて活動を紹介される。

https://www.nhk.or.jp/kyoto-blog/kyocolle/442826.html

2021年3月 KBS京都放送局にて活動を紹介される。

2021年4月 京都新聞でコラムの連載がスタートされる。

2021年7月 NHK京都放送局にて活動を紹介される。

2021年9月 KBS京都放送局にて活動を紹介される。

      UNIQLOとのコラボ企画で工芸を学ぶ学生と商品を制作する。

2021年11月 長岡銘竹株式会社の代表取締役に就任

2021年11月 京都府亀岡市のイルミネーションイベントで竹のオブジェ製作に携わる。

2021年12月 地元、京都府長岡京市のイルミネーションイベントで竹のオブジェ製作に携わる。

2022年5月 MBS毎日放送「京都知新」で特集で活動を紹介される。

2022年8月 京都駅ビルで竹あかりイベントを開催。

2022年12月 竹工芸の展示品評会において4つの賞を受賞!

2023年1月 朝日放送「ほな行こCar!」にて活動を紹介される。

2023年3月 MBS毎日放送「Catch!」にて活動を紹介される。

2023年12月 竹工芸の展示品評会において2年連続で4賞を受賞!