京都新聞コラムVol.10『With Bamboo 竹と共に…』2023.2.21 真下彰宏

 

弊社代表の真下彰宏が京都新聞洛西版のコラムを執筆しております。

今回は、竹素材の素晴らしい点をいくつかご紹介しております。竹を生活に取り入れてみてはいかがでしょうか?
ちなみにWith Bambooは弊社のキャッチフレーズにもなっております。

ぜひご一読ください。

『With Bamboo 竹と共に…』

日々竹を触っていると、竹は本当に素晴らしい素材だと感じます。竹林で悠々自適に立ってる姿には凛々しさがあり、青々とした見た目には清涼感があります。見た目だけでは無く、器やカゴや垣や工芸品などあらゆる“モノ”に生まれ変わる。消臭効果や抗菌作用もあります。そんな素晴らしい素材が「竹」で、竹には他の素材には無い特別感があります。

竹は昔から日本人の生活には欠かせない素材で、もともと日用品としてたくさん利用されていました。しかし日用品だった竹も昨今様々な素材に置き変わりその姿を見る事も少なくなったかもしれません。我々人間が利便性やコストを追求した結果なのかもしれないですね。ただ、それと引き換えに青くて住み良い地球に対して悪影響が出ているのは確かです。今、脱プラスチックの実現のため、代替素材のひとつとして注目を集めているのがカーボンニュートラルな素材である「竹」です。竹はプラスチックと違い、役目を終えたあと土に還る素材なのです。この循環こそが持続可能な素材として今求められています。もちろん植物である竹は竹林で二酸化炭素を吸収し酸素を吐き出しています。しかも筍として生まれてから3ヶ月後には大人の姿になるくらい木とは比べものにならない短期間で急成長する植物なのです。これが竹がエコ素材と言われる根拠です。

竹素材で作ったザルやカトラリーは金属のものと比べて約20%の重さしかありません。軽くても折れることは滅多に無く、適度な強度を持っているのが特徴です。竹のお箸には先端が細いものがありますが、それにも素材の特徴が関係しています。竹には横の繊維は無く、縦の繊維しかありません。ですからお箸の先端が細くても簡単には折れません。竹のお箸は全体がしなやかで使いやすく、耐久性に優れ、丈夫で折れにくく長く使えると評判です。昔、日用品だった竹箸も今改めて見ると素朴でありながらも上品な雰囲気がありますよね。住み良い地球に戻すためにも日々の生活の中に竹をふんだんに取り入れ、竹ならではの特別感も感じてみてください。

(京都新聞洛西版2023.2.21)

【真下彰宏プロフィール】

竹工芸 竹垣職人

京もの認定工芸士

1977年横浜生まれ。5歳の頃に京都府長岡京市へ移り住み、「竹」と身近に育つ。

京都伝統工芸専門校で竹工芸を学び、卒業後1998年に長岡銘竹株式会社に入社。入社以来、師である三島一郎(京の名工)に師事し、竹垣製作に従事する。主な仕事に、桂離宮、京都迎賓館、平安神宮、松花堂庭園などがある。2015年3月、京都府知事より、「京もの認定工芸士」に認定される。2016年から、アメリカやイタリアで竹垣の製作実演やワークショップをし、海外での竹工芸の普及を目指している。2020年コロナ禍では、新しいデザインの竹垣の制作、竹林整備活動や竹あかり、SDGsで繋がるアドベンチャーワールドとの商品開発、メディア出演など、竹の魅力を国内に伝える活動に力を注いでいる。

Akihiro Mashimo

Bamboo fence craftsman

Akihiro Mashimo was born in 1977 in Yokohama. He moved to Nagaokakyo City in Kyoto at the age of five, where he grew up around bamboo. He learned bamboo craftwork at the Traditional Arts School of Kyoto and then entered Nagaokameichiku Co., Ltd. in 1998 after his graduation. Afterwards, he studied under his teacher Ichiro Mishima (a recipient of the Kyoto Prefecture Traditional Industry Excellent Craftsman Award) and made bamboo fences. His major works are found at the Katsura Imperial Villa, Kyoto State Guest House, and Heian Jingu Shrine. He was recognized as a Certied Kyoto Traditional Products Craftsman by the governor of Kyoto Prefecture in March 2015.

経歴

2013年 バンブーデザインコンペ 奨励賞

2014年 竹工芸公募展in京都2014   京都市産業技術研究所長賞

2015年 竹工芸公募展in京都2015 佳賞

2015年 京都府知事より「京もの認定工芸士」に認定される。

2016年 バンブーデザインコンペ 奨励賞

2016年 米国イリノイ州ロックフォードのアンダーソン日本庭園のJapanese Festivalに参加し、竹垣製作実演をする。

2017    米国イリノイ州ロックフォードのアンダーソン日本庭園で、竹垣を製作する。Japanese Festivalに参加し、竹垣製作実演をする。

2017年 イタリア・ローマでギャラリー「DOOZO」にて竹垣製作実演・講演・ワークショップをする。

2018年 米国ミズーリ州セントルイスのミズーリ植物園で、竹垣を製作する。Japanese Festivalに参加し、竹垣製作実演をする。(3日間で2万人が来場する米国でも有数のフェス)

2018年 地元、京都府長岡京市のイルミネーションイベントで竹のオブジェ製作に携わる

2019年 米国フロリダ州モリカミ庭園で、竹垣を製作する。また、講演やワークショップ、竹垣製作実演をする。

2019年 イタリア・ローマでギャラリー「DOOZO」にて竹垣製作実演・講演・ワークショップをする。

2019年 竹とSDGsの関係を世の中に発信するために「竹のQRコード」の販売を開始する。

2019年 地元、京都府長岡京市のイルミネーションイベントで竹のオブジェ製作に携わる。

20204月 NHK WORLD-JAPANで国外向けに紹介される。

https://www3.nhk.or.jp/nhkworld/en/ondemand/video/2029134/

(NHK WORLD-JAPAN Core Kyoto  On Demand)

2020年 全国一斉点灯の竹あかり「みんなの想火」の京都の立ち上げメンバーとして放置竹林の竹を使った竹あかりの製作を始める。

2020年 学生と地元の企業とコラボし、モダンなデザインの竹垣を手がける。

2020年 地元、京都府長岡京市のイルミネーションイベントで竹のオブジェ製作に携わる。

2020年 アドベンチャーワールドのSDGsの活動に共感し、パンダの食べ残しの竹を使った製品の販売を開始する。

20211月 NHK京都放送局にて活動を紹介される。

https://www.nhk.or.jp/kyoto-blog/kyocolle/442826.html

2021年3月 KBS京都放送局にて活動を紹介される。

2021年4月 京都新聞でコラムの連載がスタートされる。

2021年7月 NHK京都放送局にて活動を紹介される。

2021年9月 KBS京都放送局にて活動を紹介される。

      UNIQLOとのコラボ企画で工芸を学ぶ学生と商品を制作する。

2021年11月 長岡銘竹株式会社の代表取締役に就任

2021年11月京都府亀岡市のイルミネーションイベントで竹のオブジェ製作に携わる。

2021年12月 地元、京都府長岡京市のイルミネーションイベントで竹のオブジェ製作に携わる。

2022年5月 MBS毎日放送「京都知新」で特集で活動を紹介される。

2022年8月 京都駅ビルで竹あかりイベントを開催。

2022年12月 竹工芸の展示品評会において4つの賞を受賞!

2023年1月 朝日放送「ほな行こCar!」にて活動を紹介される。

2023年3月 MBS毎日放送「Catch!」にて活動を紹介される。